SCANTECHが1億9千万年前の恐竜の化石を3Dスキャン


ルーフェンゴサウルスをAR画像で表したもの


中国雲南省禄豊市で約1億9千万年前のジュラ紀初期の恐竜の骨格が9月に発見され、その発掘の様子は中国中央テレビ(CCTV)の生放送番組で報道されました。


SCANTECHは、恐竜のデジタル3Dスキャンと復元作業に参加させていただきました。


この記事では、SCANTECHが恐竜をどのように3Dスキャンして3Dデータを取得したのか、そして、3Dプリンターを使ってどのように復元していったのかお伝えします。

全長8mの恐竜の骨格をどのように3Dスキャンしていくのか?

恐竜の化石を3Dスキャンしている様子
恐竜の化石を3Dスキャンしている様子


中国では恐竜の発掘作業に3Dスキャナーと3Dプリンターが採用されたのは初めてです。

今回、発掘されたルーフェンゴサウルスの化石の骨格を3Dスキャンする際に以下の懸念点がありました。

強い直射日光のため色むらが発生してしまう
・恐竜の骨構造は1億年以上もの風化の影響で損傷している
3Dスキャン中は化石に触れずにいかなる損傷を与えてはいけない

これらの懸念点を全てクリアにしないといけません。

そのため、SCANTECHでは光学式の自動追尾機能、非接触測定機能を備えており、直射日光下でも使用できるポータブル型3Dスキャナー「TRACKSCAN」を発掘現場に持ち込み、その場で3Dスキャンを行いました。


その結果、マーカーを付着させずに化石に接触することなく3Dスキャンすることができました。


発掘現場では、発掘、修復、清掃、保護から展示までの一連の作業を考古学者が行い、SCANTECHは考古学者がこの恐竜の3Dデータを正確に取得し、デジタルデータとして復元することを支援しました。


恐竜の化石を3Dスキャンしてから化石モデルが作成されるまで


ここでは、どのように恐竜の化石を3Dスキャンして、そのデータをもとに化石モデルが作成されたのかその経緯について解説します。


まず、ポータブル型3Dスキャナー「TRACKSCAN」を使って、全長8mにもなるルーフェンゴサウルスの化石の骨格を3Dスキャンします。

1秒間に190万回/秒のスキャンスピード、0.025mmの精度で3Dスキャンを行うことで、恐竜の化石の全体的な3Dデータを素早く取得し、化石のテクスチャーやディテール、微妙なひび割れまでも正確に捉えられました。

3Dスキャンで恐竜の骨格の細部まで鮮明に復元
3Dスキャンで恐竜の骨格の細部まで鮮明に復元

次に、取得した3Dデータを3Dモデルに変換して、恐竜の外観が評価が可能になりました。

3Dデータを3Dモデリングに変換し、恐竜の外観を評価できるように
3Dデータを3Dモデリングに変換し、恐竜の外観を評価できるように

3Dモデルに変換することで、恐竜の本来の姿を理解できるようになりました。


その後、取得した3Dデータをもとに3Dプリンターを用いて恐竜の化石を出力していきます。
今回、発掘された恐竜は体長8m,高さ3mの大きさ,重さは3000~5000㎏にもなるため、従来のやり方だとコストと時間がかかってしまうため、恐竜の骨格の大きさをそのまま再現するのは困難でした。


しかし、3Dプリンターを用いることで、全長8メートルの恐竜モデルをわずか20日間で作成することに成功しました。

ルフェングサウルスの頭蓋骨を3Dプリントしたもの
ルーフェンゴサウルスの頭蓋骨を3Dプリントしたもの

引っ張り強度の高い最新の感光性樹脂を材料にして、3Dプリントすることで出力された恐竜の骨格モデルは大きさはそのままで、約300kgまで抑えました。

これにより、科学者と研究者は1億9千万年前に生きていたルーフェンゴサウルスの形態的進化を推測することができるようになりました。
3Dプリントされた精密な恐竜モデルにより、考古学者たちはより解像度高く恐竜の外観を観察し、さらなる研究のために多くの情報を得られるでしょう。


今後は恐竜の生態や他の恐竜との関係、生活環境などを中心に研究をしていくそうです。

<<3Dスキャナー「KSCAN」を靴の金型業界に導入した事例はこちら


恐竜の化石を3Dデジタル化して、古代の謎を解明する

恐竜の化石を3Dデジタル化して、古代の謎を解明する


恐竜の3Dデータ化は遺跡の保護や古生物の化石の調査・修復、さらには博物館での展示などでも応用できます。
一方で、恐竜の化石は地球上の進化の過去、現在、未来を探ることにも寄与します。

その際に、3Dスキャンや3Dプリンティングなどの新しいデジタル技術は世界を探求するうえで必ず必要となってきます。

そこで、今後はデジタル化時代の新たな一歩を踏み出すために、デジタル技術を使って古代の謎を解明していきたいと思います。


SCANTECHでは、お客様の要望を聞いたうえで、その要望・用途に適した機材をを当社の3Dスキャナー専門の技術スタッフが提案いたします。3Dスキャナーの使い方やアフターサポートはもちろんのこと、必要な3Dスキャニング技術の提供も行っています。


もし、 3Dスキャナーを導入を検討している、もしくは3Dスキャナーを用いた計測やリバースエンジニアリングに関心がある方は下記のボタンからお気軽にお問い合わせください。