SIMSCANとは?3Dスキャナーで光沢物のデータを取得する方法まで解説!

 

SIMSCAN

 

SCANTECH社の3Dスキャナー「SIMSCAN」は、570gの軽量モデルにブルーレーザーを搭載して測定速度が速く、光沢物や黒い物のデータ取得を得意としています。従来の非接触型の3Dスキャナーのイメージを大きく覆す機種として注目を浴びているのです。

今回は、注目を浴びる3Dスキャナー「SIMSCAN」の特徴を解説した上で、光沢物の3Dデータ取得する方法について紹介いたします。この記事は、下記の動画を参考に内容を記載しています。実際に操作しているところを見たい方は動画を参考にしてみてください。

 

3Dスキャナー「SIMSCAN」の特徴

SIMSAN 特徴

さまざまな3Dスキャナーが販売されていますが、各機種で特徴が異なります。

今回は、非接触型3Dスキャナー「SIMSCAN」を使用して光沢物のデータを取得していきますが、どのような機種かを把握しておきましょう。どのような特徴を持つ機種なのか把握しておくことで、どのような対象物の3Dデータを取得するのに向いているかが分かるようになり、高精度なデータが取得できます。

ここでは、3Dスキャナー「SIMSCAN」の特徴について簡単にご紹介します。

570gの軽量モデルで携帯しやすい

SIMSCANの重量は570gと軽くて、203mm×80mm×44mmと手の平に収まるサイズです。そのため、3Dスキャナーを携帯しやすく、屋内・屋外など問わずに使用しやすいことが1つ目の特徴です。

また、片手で操作できるため、大きな機種ではスキャナーしにくい狭い空間や被写体の裏側なども測定できます。

スキャンの測定速度が速い

SIMSCANには3つのスキャンモードが搭載されています。超高速データスキャンのスキャンモードを使用すれば、22本の交差した青色レーザー光を当てて、1秒あたり202万回の走査(画像を電気信号に変換して、電気信号を基に画像を再現すること)ができます。

他の機種と比較しても、スキャンの測定速度が速く、高精度なデータが取得できることが2つ目の特徴です。

光沢物でも容易にスキャンできる

SIMSCANであれば、光沢物や黒い被写体の3Dデータを取得できることが3つ目の特徴です。従来の非接触式の3Dスキャナーは、光沢物や黒い物のスキャンが行えませんでした。そのため、スキャナー専用スプレーを塗布して計測していました。

しかし、ブルーレザーを搭載しているSIMSACNを使用すれば、スキャナー専用スプレーを使用せずに、そのままスキャンできます。そのため、3Dデータの取得作業を効率化できます。

SIMSCANの詳細情報はコチラ

SIMSCANで3Dデータを取得する方法

次にSIMSCANで3Dデータを取得する方法をご紹介します。SIMSACNで3Dデータを取得する方法は以下の通りです。

  1. 必要な道具を準備する
  2. PCとSIMSCANを接続する
  3. キャリブレーションを行う
  4. 対象物をスキャンする
  5. ソフト上でデータを補正する

それぞれの手順について詳しく解説していきます。

1.必要な道具を準備する

 

必要な道具を準備する

 

まずは、スキャナーで3Dデータを取得するために必要な道具を準備していきます。

  • 3Dスキャナー「SIMSCAN」(※)
  • 接続ケーブル(※)
  • スキャンソフト「scanviewer」(※)
  • 校正パネル(※)
  • マーカーシール(※)
  • 対象物
  • 回転テーブル
  • PC 

(※)SIMSCANに同梱されているため、ボックス内にあるかを確認してください。

2.PCとSIMSCANを接続する

必要な道具を準備できたら、PCとSIMSCANを接続して起動します。

[PCとSIMSCANの接続方法]

  1. PCにスキャンソフト「Scanviewer」をインストールする
  2. SIMSCANの電源アダプターを電源プラグに差し込む
  3. SIMSCANとPCを接続する
  4. SIMSCANのスイッチを教えて起動するかを確認する

3.キャリブレーションを行う

 

キャリブレーションを行う

 

SIMSCANとPCを接続できたら、高い精度でデータを取得できるようにキャリブレーション(台座を水平にする調整、ノズルとの距離を一定にする作業)を行います。

[キャリブレーションの手順]

  1. スキャンソフト「ScanViewer」を起動させる
  2. 作業スペースに校正パネルを設置する
  3. SIMSCANで構成パネルをスキャンする
  4. 青色で表示されるSIMSCANの位置が、グレー色の箇所に重なるように合わせる
  5. グリーンのゲージが貯まれば完了

キャリブレーションを行う場合は校正パネルに触れないでください。その理由は、校正パネルのシールが剥がれてしまうと、新しくパネルを買い替える必要があるためです。

4.対象物をスキャンする

 

対象物をスキャン

 

次に対象物をスキャンしていきます。

[対象物のスキャン方法]

  1. 対象物にマーカーシールを貼る
  2. SIMSCANのスタートボタンを1回押す
  3. マーカーシールの座標を読み取る
  4. SIMCANのスイッチを1回押す
  5. 対象物の3Dデータを読み込む

特徴のない形状の対象物をスキャンする場合は、マーカーシールを貼るようにしましょう。

5.ソフト上でデータを補正する

SIMSCANで取得した3Dデータをソフトウェアで補正していきます。

[3Dデータの補正方法]

  • データ取得の漏れがないかを確認する
  • データにあるノイズを削除する
  • ポリゴンデータに変換する

より高繊細にスキャンしたい場合は平行スキャンモードに切り替えると、高精度なデータ取得が行えます。下記にある画像のように、丸い部分の段差や文字も鮮明に表示されます。データの補正を終えたら、STLファイルに保存しておきましょう。 

SIMSCANだと光沢物もスキャン可能

SIMSCANは、ブルーレザーを使用しているため光沢物の3Dデータが取得できます。従来の3Dスキャナーでは、光を吸収する黒い物や光を反射する光沢物の3Dデータが取得できませんでした。

従来の方法では、3Dスキャン専用スプレーを対象物に吹きかけてデータを読み込む必要があったのです。3Dスキャン専用スプレーは便利な道具ですが、膜の分だけ寸法が変動してしまいます。また、3Dデータの精度も落ちてしまいます。

このような問題を解決するためにブルーレザーを採用したSIMSCANであれば、通常の手法で光沢物の3Dデータが取得できるのです。

SIMSCANは、少し暗い場所での使用をおすすめしていますが、明るい場所でもデータ取得は可能です。

動画ではホイール(光沢物)をスプレー無しで、スキャンしています。メッシュ化した画像はこちらです。

SIMSCAN 光沢物

上からしかスキャンしていないため、抜けている箇所はあると思いますが、色んな角度からスキャンして頂くことで綺麗に撮ることができます。

3Dスキャナー「SIMSCAN」に関するよくある質問

SCANTECH製品の販売代理店APPLE TREEは、3Dスキャナー「SIMSCAN」に関する質問を頂くことがあります。他の人が気になっていることを把握しておけば、より賢くSIMSCANを使用できるでしょう。ここでは、3Dスキャナー「SIMSCAN」に関するよくある質問をご紹介します。

Q.SIMSCANとKSCAN-MAGICの違いは何ですか?

SIMSCANとKSCAN-MAGICの大きな違いは、測定サイズです。SIMSCANの測定サイズは410 mm × 400 mmのため、1m以上の対象物をスキャンするのには不向きな機種です。そのため、1m以上の対象物を測定したい方は、KSCAN-MAGICを使用すると良いでしょう。

3Dスキャナーの精度に関しては1m以下の対象物をスキャンする場合は大差はありません。SIMSCANの方が測定速度は速く、片手で操作できるため作業効率が上がりおすすめです。

Q.SIMSCANの操作に不安を感じる場合はサポートしてもらえますか?

3Dスキャナー「SIMSACN」は、購入後1年間の保証が付いています。保証期間中に不具合等で修理が必要になった場合は無償で修理できるため安心です。

また、操作方法が分からない場合は、メールや電話でお問い合わせすると、技術スタッフが応答して問題を解決します。そのため、安心して3Dスキャナーが使用できます。

SIMSCANの操作方法に不安を感じる場合は、製品を購入する前に当社の大阪・東京ショールームに遊びに来てください。ショールームに遊びに来て頂ければ、SIMSCANの操作デモが体験できます。

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まとめ

今回はSCANTECH社の3Dスキャナー製品の中でも人気がある「SIMSCAN」の特徴や使い方について解説しました。

SIMSCANは570gと軽量で片手に収まるコンパクトサイズの機種でありながら、高速スキャンや高精度スキャンができることが大きな特徴です。また、従来の非接触型3Dスキャナーが不得意としていた光沢物や黒色の物のスキャンが、機種のみで行えるため注目を浴びているのです。

他機種よりも作業効率が高い3Dスキャナー「SIMSCAN」は無料デモも行っています。
もし、導入を検討されている場合は現場まで出向いて、SIMSCANの無料デモを行っていますので、こちらもぜひご活用ください。

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