3Dスキャナーをリバースエンジニアリングに活用!事例も紹介

 

3Dスキャナー リバースエンジニアリング

 

近年3Dプリンター技術が発展する中、リバースエンジニアリングの活用が注目を集めています。リバースエンジニアリングは、図面が不要で試作品のデータ化や製品の解析に役立つ技術です。

また3Dスキャナーを用いることで、リバースエンジニアリングに活用できます。本記事では、リバースエンジニアリングの事例と、適した3Dスキャナーの特徴について解説します。

リバースエンジニアリングとは?

リバースエンジニアリングとは、モデルに対して形状データを測定し、3D CADデータを作成することです。試作品のデータ化や製品の形状解析など、様々な用途で使用されます。

製造業において、通常は設計図面を用意してから製品を作成します。しかしリバースエンジニアリングは、既に存在する製品からデータを取得するため、通常とは逆(リバース)の手順です。

具体的には3Dスキャナーで活用でき、下記の流れでリバースエンジニアリングが用いられます。

  1. 3Dスキャナーで形状データを取得
  2. 形状データを座標原点に合わせる
  3. メッシュデータから面を作成
  4. 3D CADデータを作成

それぞれの手順について、詳しく解説します。

3Dスキャナーで形状データを取得

3Dスキャナー 形状データ
インペラブレードのスキャンデータ

はじめにモデルとする製品を用意し、3Dスキャナーで測定します。

このとき取得できるのが、点が集まって構成される「点群データ」。点群データは一つひとつの情報が集まっていますが、3D CADデータとして使用するためには「メッシュデータ」への変換が必要です。

メッシュデータは点群データを統合し、面や辺でつなぎ合わせたデータのことです。

メッシュデータの形状を滑らかにしたい場合は、3DCADソフトを用いて辺の数を増やしたり、スムージング処理をしたりすると良いでしょう。

形状データを座標原点に合わせる

形状データ 座標原点

 

メッシュデータを作成すると、形状データとして使用できます。ただし、位置情報が含まれていないため、座標からのずれや角度の調整が必要です。

そこで、基準軸と基準平面を設定して位置情報を反映します。基準軸はX軸、Y軸、Z軸の3つ、基準平面はXY平面、YZ平面、ZX平面の3つです。

軸と平面を決定した後、形状データを回転・傾斜させて角度を調整します。

メッシュデータから面を作成

位置や角度を揃えたメッシュデータから、面を作成します。各面に対してサイズ設定や分割を行い、面の構成を決めておきましょう。

3D CADデータを作成

面の構成が決まったら、3D CADデータを作成します。作成方法は、主に「自動面貼りタイプ」「手動面貼りタイプ」「ソリッドモデリングタイプ」の3種類です。

自動面貼りタイプは、モデル形状の曲率に合わせて面を構成する方法。自動で面を構成できるため、手軽に使用できることがメリットです。

短時間で3D CADデータを作成したい場合に適していますが、面が角ばる傾向にあるため、手動で修正・調整が必要になります。

手動面貼りタイプは、手動で面を構成する方法です。自分の好みでデータを編集できるため、細かい調整により精度の高い3D CADデータを作成できます。

ただし、データ作成に時間がかかってしまうため、サイズが大きい3D CADデータ作成には適していません。

また面構成に関するノウハウが必要なため、事前にスキル習得が必要です。

ソリッドモデリングタイプは、3Dスキャナーで測定したデータを基にモデリングする方法です。

測定が不十分な箇所も手動で編集することで、欠陥がない3D CADデータを作成できます。ソリッドモデルは頂点と線、面で構成されるため、曲面が多い形状には適していません。

3Dスキャナーで読み取ったデータを3D CADデータに変換する際、精度やデータ化のスピードに優れる変換ソフトがおすすめです。

SCANTECHでは素早く3D CADデータに変換できる「Geomagic Design X」を提供しています。下記のCADソフトに対応し、直接データ出力が可能なためデータの取り扱いにも優れています。

  • SOLIDWORKS
  • Siemens NX
  • Autodesk Inventor
  • PTC Creo

リバースエンジニアリングの事例

リバースエンジニアリング 事例

リバースエンジニアリングが実際に使用される例を紹介します。主な事例は、以下の4つです。

  • クレイモデルや試作品のデータ化
  • 製品の解析
  • 美術品のデータ保存
  • 製品や金型の設計

クレイモデルや試作品のデータ化

リバースエンジニアリングは、クレイモデル(粘土を用いたデザインモデル)や試作品のデータ化に使用されます。

試作品を基にした3D CADデータは、主に3Dプリンターで出力する際に用いられます。

クレイモデルや試作品を基にして、3Dスキャナーでデータを読み取ると、スピーディーに3D CADデータが得られることが特徴です。

また設計図の図面がなくてもデータ化できるため、3D CADデータを取得するまでの手間や時間を省けます。

製品の解析

リバースエンジニアリングを活用すると、製品の解析が可能になるため、新製品の開発や既製品改良に役立ちます。

製品の曲面や細かい穴形状でも、3Dスキャナーで正確に測定可能です。得られたデータを図面や3D CADデータに照らし合わせることで、製品の改良点を洗い出せます。

さらに、実際に製品を作ることなくデータのみで設計を変えられるため、効率よく製品を開発できます。

美術品のデータ保存

リバースエンジニアリングは、美術品のデータ保存にも使用可能です。実物保存では盗難・劣化などの懸念がある一方で、データ化すると長期間にわたって保存できます。

さらにカラースキャンを併用すると、実物に限りなく近い状態のデータが得られます。

一度3D CADデータを作成した後、材質を変更したレプリカ制作も可能です。

製品や金型の設計

図面を必要としないリバースエンジニアリングは、製品や金型の設計にも役立ちます。例えば金型の設計を変更したい場合、従来は実際に作製する手間がかかります。

しかし、3Dスキャナーでリバースエンジニアリングを活用すると、作製の手間を省いて設計の検討が可能です。

金型の形状を三次元で解析できるため、精度良く設計を変更可能なうえ、様々なパターンを検討できることがメリットです。

SCANTECHでは、ハンディー型3Dスキャナーを用いた「リバースエンジニアリングサービス」を提供しています。

対象物が大きい場合や持ち運びが難しい場合でも、実務経験が豊富なエンジニアが対応します。お客様の現場まで出張できるため、手軽にリバースエンジニアリングを活用したい方は、ぜひご相談ください。

リバースエンジニアリングサービスのお問い合わせはこちら!

リバースエンジニアリングに利用できる3Dスキャナー

リバースエンジニアリングに利用できる3Dスキャナー

 

はじめに3Dスキャナーとは、対象物の形状をスキャンしてデータ化する装置のことです。レーザー光やプローブ(探針)により表面の凹凸を読み取ります。

3Dスキャナーは検出方法によって、様々な種類に分かれています。具体的には、下記のとおりです。

  • 接触式3Dスキャナー
  • 非接触式3Dスキャナー

リバースエンジニアリングに利用できる3Dスキャナーについて、それぞれ紹介します。

接触式3Dスキャナー

接触式3Dスキャナーは、プローブを対象物に接触させて測定する装置です。測定精度は比較的高い特徴があり、精密に測定したい場合に適しています。

しかし、細かい測定箇所や複雑な形状の場合、プローブが入らないことがあります。さらにデータの取得時間が長いため、素早く測定する際は非接触式3Dスキャナーがおすすめです。

非接触式3Dスキャナー

非接触式3Dスキャナーは、主にレーザー光を照射して対象物の形状を測定する装置です。据え置きタイプとハンディータイプに分類されるため、用途によって使い分けると良いでしょう。

例えば、据え置きタイプでは精度よく測定できますが、屋外に持ち運べないことに注意が必要です。さらに測定する対象物のサイズにも、制限がかかってしまいます。

一方でハンディータイプは、持ち運びできるため手軽に測定でき、サイズが大きい対象物でも簡単にスキャンが可能です。

SCANTECHでは、非接触式のハンディー型3Dスキャナーを取り扱っています。リバースエンジニアリングに活用したい方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

非接触式3Dスキャナーの一覧はこちら!

リバースエンジニアリングに適した3Dスキャナー

IREAL2Eを用いて東京タワーの模型をスキャンしている様子

リバースエンジニアリングに活用するために、スキャン速度とスキャン精度に優れる3Dスキャナーがおすすめです。

スキャン速度

スキャン速度が速いほど時間をかけずにモデルをデータ化できるため、素早くリバースエンジニアリングを活用できます。

例えば「IREAL 2E」は、毎秒150万ポイントのデータをスキャンできるため、スキャン速度に優れた3Dスキャナーです。

光源に赤外線を用いることで、ハイスピードスキャンを実現しています。

スキャン精度

リバースエンジニアリングに用いる3Dスキャナーは、スキャン精度の高さも重要です。精度が低い3Dスキャナーを使用すると、モデルに近いデータを得られにくくなります。

「IREAL 2E」はカラーモジュールが標準搭載されており、高精度でカラースキャンが可能です。クオリティの高いデータを取得したい方は、IREAL 2Eがおすすめです。

IREAL 2Eの詳細はこちら

リバースエンジニアリングに関するよくある質問

最後に、リバースエンジニアリングに関するよくある質問に回答します。

リバースエンジニアリングは何に活用できますか?

リバースエンジニアリングは、主に4つの用途に活用できます。

  • クレイモデルや試作品のデータ化
  • 製品の解析
  • 美術品のデータ保存
  • 製品や金型の設計

図面がない試作品をデータ化できるため、3Dプリンターを使った造形や、製品の解析に使用可能です。

リバースエンジニアリングにおすすめの3Dスキャナーは?

リバースエンジニアリングにおすすめの3Dスキャナーは、ハンディータイプの装置です。据え置きタイプとは異なり、屋外でも手軽に使用できるうえ、対象物のサイズに制限がありません。

さらに、スピーディーかつモデルに近いデータを取得する場合は、高速かつ高精度でスキャンできるモデルがおすすめです。

SCANTECHでは、高速かつ高精度でカラースキャン可能な「IREAL 2E」をはじめとして、リバースエンジニアリングに適した3Dスキャナーを提供しています。

リバースエンジニアリングで失敗したくない方は、ぜひご覧ください。

<<お問い合わせはこちら

まとめ

リバースエンジニアリングは、試作品のデータ化・製品の解析など、様々な用途に使用されます。

クオリティの高いデータを得るためには、高速かつ高精度でスキャンできる3Dスキャナーを選ぶことが重要です。

SCANTECHは、リバースエンジニアリングや三次元測定にお困りの方でも、出張依頼ができる「リバースエンジニアリングサービス」を提供しています。

リバースエンジニアリングの活用を検討している方は、ぜひご相談ください。

リバースエンジニアリングに関するお問い合わせはこちら!