ハンディー3Dスキャナーを購入する際に知っておきたい5つのこと
生産性を上げるためにプロ用3Dスキャナーを探すとき、仕様書を読んでも「どの機器を購入すべきなのかよくわからない…」と悩んでしまうかもしれません。そのような悩みを解決するために、この記事では、ハンディー3Dスキャナーを購入する際に知っておきたい5つのことをお伝えします。この記事を読めば、お客様がビジネスを効率化するために、どの機器を購入すればよいか判断できるようになるため参考にしてみてください。
[種類別]ハンディー3Dスキャナーの仕組み
ハンディー3Dスキャナーは「3Dレーザースキャナー」と「構造光型スキャナー」があります。最初に2つの機器がどのようにスキャニングデータを取得するのか仕組み・原理を理解しておきましょう。
3Dレーザースキャナー
3Dレーザースキャナーは、物体にレーザーを照射します。そして、反射されたレーザーを解析して物体の位置を特定します。レーザーは干渉(複数の波の重ね合わせにより新しい波ができること)の影響を受けにくいため物体の測定がしやすく、さまざまな利用用途で使われています。
しかし、スペックルノイズ(金属などの表面にレーザーを照斜すると、光が散乱して斑点状の模様になること)やガウスノイズ(センサーの測定誤差で画像にノイズが混入すること)が起きやすいことが弱点です。このような問題を防ぐために、正しくレーザーを使い分けるようにしましょう。
レーザーの違い
3Dレーザーには遠赤外線レーザーとブルーレーザーの2種類があります。
遠赤外線レーザーはスペックルノイズが発生しやすいのに対し、ブルーレーザーはスペックルノイズが少ないです。そのため、複雑なディテールを高精度でスキャンしたい場合は、スペックノイズの少ないブルーレーザーがおすすめです。
しかし、ブルーレーザーは波長が短いため、小さな対象物のスキャンに適しています。その一方で、遠赤外線は波長が長いため大型の対象物をスキャンすることができます。このような特徴があるため、利用目的に見合ったレーザーを使うようにしましょう。SCANTECH社の3DレーザースキャナーKSCAN-MAGICには、ブルーレーザーと遠赤外線レーザーが両方搭載されています。KSCAN-MAGICのような3Dスキャナーを購入すると作業効率が向上するためおすすめです。
構造光型スキャナー
構造光型スキャナーは、物体に白色の光を当てて、光の歪みなどを利用して測定していきます。高精度で迅速なスキャニングができることが魅力です。
また、テクスチャーやパターン、カラーなどをスキャンすることも可能です。なぜなら、構造光型スキャナーは回折格子(グレーティング)の技術を使っており、さまざまな波長の光を長さに応じて分類でき、その光を活用してスキャニングするためです。しかし、光を反射するもの、光を透過するものをスキャンする場合はスプレーなどの粉末をかけて薄い層を作る必要があります。
ハンディー3Dスキャナーの選び方
ハンディー3Dスキャナーを購入するときは、5つの基準で機器を選ぶようにしましょう。
スキャンサイズ
1つ目が、スキャンしたい対象物のサイズです。対象物のサイズによって、どのような機器を購入すべきかが変わってきます。
例えば、小さなコインをスキャンする場合は、高解像度で複雑なディテールを読み込める青色レーザーが搭載された3Dレーザースキャナーが良いでしょう。その一方で、大きな自動車をスキャンする場合は、広範囲のスキャンができる遠赤外線レーザーが搭載された3Dレーザースキャナーがおすすめです。
機器のスキャン能力は、対象物のサイズによって異なりますので、購入前にスキャナーが希望のサイズを適切にスキャンできるかを確認することが重要です。
正確さ
2つ目がスキャンの正確さです。スキャンデータに誤差が出てしまうと、ビジネスに活用できなくなります。生産性を目的に3Dスキャナーを購入する場合は、必ず精度を重視しましょう。
スキャン精度とは、キャプチャされた各点の誤差を意味します。一般的に3Dスキャンの精度は0.01mm~0.1mの範囲ぐらいのものが多いです。飛行機のエンジンなど精密な部品をスキャニングしたい場合は、プロ向けの機器で、より精度の高い3Dスキャナーを選ぶようにしましょう。
解像度
3つ目が解像度です。解像度とはキャプチャされたポイント間の距離を意味します。つまり、スキャンポイントの密度が高くなるほど、解像度が高くなるのです。きめ細かなデータを取得したい場合は、高解像度の3Dスキャナーが必要になります。その一方で、そこまで、きめ細かさを求めていない場合は、低解像度の3Dスキャナーで問題ないでしょう。
スキャン速度
4つ目がスキャン速度です。スキャン速度とは、3Dスキャナーが対象物を測定してスキャンデータを出力する速度をいいます。スキャン速度が速いほど、業務が効率化できます。スキャン速度を決めるのが、3Dスキャナーの「レーザー数」「スキャン領域」「アルゴリズム」です。スペックが上がるほど、スキャン速度は上がります。
メーカーの信頼性
5つ目がメーカーの信頼性です。3Dスキャナーは、さまざまなメーカーが販売していますが、高度な3Dスキャン技術を生み出しているメーカーを選ぶことが重要です。
仕様書や説明書を読んでも分からないときは、3Dスキャナーを利用しているお客様の声を参考にすると良いでしょう。サイト上に掲載されているカスタマーレビューを読んだり、ソーシャルメディアでレビューを確認したりできます。さらに、購入後のサポートやメンテナンス、製品保証の有無も確認ポイントとして重要です。
もし不安が残る場合、メーカーの展示会やショールーム見学に参加して、実際の機器を試用することをおすすめします。展示会では、専門家から最新の技術情報やアドバイスを直接受け取ることができます。
SCANECHのハンディー3Dスキャナー
SCANTECHは、プロ用のハンディー3Dスキャナーを提供しています。ビジネスを加速させるために、スキャン精度やスキャン速度に満足できる機器を開発し販売しています。ここでは、弊社、おすすめのハンディー3Dスキャナーをご紹介するため、商品選びの参考にしてみてください。
KSCAN-MAGIC
KSCAN-MAGICは、遠赤外線とブルーレーザーのハイブリッドスキャン技術が搭載された機器です。2種類のレーザーが搭載されているため、小さな物から大きな物までスキャンすることができます。スキャンスピードも1秒あたり約200万回の走査が可能なため、業務効率化に役立ちます。そのため、効率的で高精度な3Dスキャナーを探している方におすすめです。
機種名 | KSCAN-MAGIC |
スキャンモード | 高速スキャン:22本クロスブルーレーザー 繊細スキャン:7本平行ブルーレーザー 大幅スキャン:11本平行赤外線レーザー ディープホールスキャン:1本ブルーレーザー |
レーザー本数 | 41本 |
精度 | 0.020 mm |
最大スキャン速度 | 1,350,000 点/秒 |
最大スキャン幅 | 1440 mm × 860 mm |
最高解像度 | 0.010 mm |
SIMSCAN
SIMSCANは、203mm×80mm×44mmとコンパクトなハンディー3Dスキャナーです。重量は570gと軽量のため、使いやすくなっています。片手で操作できるため、大型機器ではスキャンしにくい狭い空間や被写体の裏側をスキャンできます。
また、3つのスキャンモードが搭載されており、超高速スキャンモードを利用すれば、1秒あたり約200万回の走査が可能です。遠赤外線と青色レーザーを搭載している3Dスキャナーを搭載しているため、スキャナー専用スプレーを使用せずに、対象物をスキャンできます。
機種名 | SIMSCAN (シムスキャン ) |
スキャンモード | 高速スキャン:22本クロスブルーレーザー 高解像度スキャン:7本平行ブルーレーザー ディープホールスキャン:1本ブルーレーザー |
レーザー本数 | 30本 |
精度 | 0.020 mm |
最大スキャン速度 | 2,020,000 点 / 秒 |
最大スキャン幅 | 410 mm x 400 mm |
最高解像度 | Class 2M |
まとめ
ハンディー3Dスキャナーには「3Dレーザースキャナー」と「構造光型スキャナー」に分類できます。プロ用のハンディー3Dスキャナーは、5つの観点から購入する機器を選ぶようにしましょう。
[ハンディー3Dスキャナーを選ぶ5つの基準]
- スキャンサイズ
- 正確さ
- 解像度
- スキャン速度
- メーカーの信頼性
SCANTECHは、遠赤外線とブルーレーザーを搭載し、高精度で操作がしやすい3Dスキャナーを販売しています。ショールームで3Dスキャナーを試すことができるため、ぜひ予約をしてお越しください。