3Dスキャナー「KSCAN-MAGIC」を用いたオーダーメイドシューズの制作

3Dスキャナー「KSCAN-MAGIC」を用いたオーダーメイドシューズの制作

従来のオーダーメードシューズの製造方法は、以下の工程を経て、作成されていました。


1.お客様の提供サンプルをもとに職人が手作業でサンプルを測定
2.2Dデータを取得
3.2Dの技術図面を描く
4.3Dモデルを作成する

上記の工程を経て、靴型は作成されていたのですが、ある問題に悩まされていました。

それは、手作業で測定しているため、測定誤差が出てしまい、3Dデータが歪んでしまっていたのです。
そのため、再計測しないといけなかったので、時間と手間がかかっていました。


しかし、現在は3Dスキャン技術を使用することで、3Dデータをすばやく正確に取得することができるようになりました。


この記事では、ハンディー型3Dスキャナー「KSCAN-MAGIC」を用いて、どのようにオーダーメイドシューズを製作したのかご紹介します。

3Dスキャナーを導入することで、生産効率の向上


3Dスキャナーを使うことによって、職人や3D制作スタッフが参加せずとも、CADモデルに変換され、靴の金型生産プロセスを最適化して生産効率を高めることができます。

また、より複雑な形状や局面を持つ靴底モデルのサンプルには3Dスキャナーは最適です。


実際の具体的な事例を一つ取り上げて説明いたします。
ある世界的に有名なスポーツブランドの靴型サプライヤーは、これまでフォトスキャナーを使用していました。


そのため、スキャンの前に粉体塗装が必要なことや、スキャン作業のために靴型を固定のスキャンポイントに移動させる必要があるため、作業の自由度が低く、より便利で迅速なソリューションを求めていました。

しかし、SCANTECH社の3Dソリューションを利用したところ、これらの問題を解決できました。
これから、どのようにして解決できたのか詳しく説明していきます。

3Dスキャナーを用いたオーダーメイドシューズ制作の流れ

3Dスキャナーを用いたオーダーメイドシューズ制作の流れ

SCANTECHは、複雑な靴の金型のスキャンと検査に適した3Dデジタルソリューションをお客様に提供しています。
ハンディ型3Dスキャナー「KSCAN-MAGIC」には以下のスキャンモード機能が搭載されています。


・高速スキャンモード・・・大部分のデータをスキャン
・ファインモード・・・型口の特徴をスキャン
・ディープホールモード・・・底部のパターンをスキャン


KACAN-MAGICを使えば、靴の開口部のデータを素早く取得し、金型設計のために必要な高品質な点群データが得られます。

さらに、スキャンしたデータをデジタルモールド( 3Dプリンターで樹脂型を作り、金属成形などの試作を行うこと)と比較して、モールド表面の偏差(個々の数値と平均値の差)を生成し、製品納入のための検査レポートを提供することができます。

<<KSCAN-MAGICの詳細はこちら

次に、KSCANのソリューションの特徴についてより詳しくお伝えします。

3Dスキャナー「KSCAN-MAGIC」の特徴


1.高解像度かつディテールの細かさ

KSCANのブルーレーザーの最小解像度は0.01mmのため、
効率的で高解像度で、細部に至るまで復元することができます。

2.いつでも測定が可能な高速・ポータブルタイプ

この装置は小型なので、光の影響を受けにくく、様々な作業場の環境に適用でき、携帯性も高いです。ミスした要素がある場合でも、再クランプせずに、いつでも拾うことができ、二次的な位置決めの偏差はありません。

3.高速スキャンで粉塵なしで光沢物をスキャン

KSCAN を使うことによって、粉塵なしでスキャンすることで光沢物をスキャンすることができます。
また、13,500,000回/秒の超高速取得で、10分以内にスキャン検査を完了します。


KSCAN-MAGICを用いて、 靴の開口部の3Dスキャンした結果、以下のデータを取得することができました。

3Dスキャナー「KSCAN-MAGIC」によって得られたスキャンデータと処理結果

KSCAN-MAGICのスキャンデータ

 スキャンデータ

KSCAN-MAGICを用いたダイライン抽出

ダイライン抽出

KSCAN-MAGICを用いた表面偏差の比較

表面偏差の比較

<<【参考記事】テスラ自動車1台分を丸ごと3Dスキャン

まとめ

3Dスキャナー「KSCAN-MAGIC 」は、高精度かつ高速なため、靴底、ヒールの設計・開発において、靴型データの抽出だけでなく、靴型の再設計やエラー解析にも使用できます。

また、靴型の生産・製造工程におけるプロセス最適化や製品を最適化させるための新たなソリューションをもたらすことがわかって頂けたかと思います。