木彫において3Dスキャナーはどのように活用されるのか
木彫業界におけるCNC彫刻機の普及に伴い、複数の立体または平面の木彫作品を同時に制作することができるようになりました。
これによって従来の彫刻方法に比べ、ワークフローを大幅に簡素化することが実現されます。
完全な3Dモデルを入手し、プログラミングと組み合わせてスマートな製造や3Dプリントを実現することは、3D彫刻を行うために不可欠です。
しかし、従来の3Dモデリングでは、複雑なテクスチャーを扱う場合、次の2つの欠点がありました。
・モデリングサイクルが長く、手間がかかる
・複雑な木彫を正確にモデリングするのが難しい
そのため、効果的でシンプルな3Dモデリング手法は、木彫業界では大きなウェイトを占めています。
お客様のニーズは?
とある木彫工場では、製品開発のために木彫りをスキャンするのに、最初は構造化された3Dスキャナーの使用を検討していました。
しかし、このタイプの3Dスキャナーにはデメリットもあり、従来のハンディタイプの3Dスキャナーにも問題があることがわかりました。
SCANTECHの3Dソリューション
現在、3Dスキャン技術は、その精度の高さと効率の良さから、様々な分野で活用されています。
SCANTECHのPRINCE 3Dスキャナーは、世界で初めてレッドレーザーとブルーレーザーの両方を採用した3Dスキャナーで、簡単な操作性と高精度の造形を両立させています。
木彫の各部分の複雑さに応じてマーカーを取り付け、ハンディタイプの3DレーザースキャナーPRINCEでマーカーを認識し、正確な3Dデータを取得します。
このデータは後処理を経て、3D彫刻や3Dプリントの基礎となる3Dモデルに変換されます。
ディティールの細かい作品をスキャンする場合や、3Dデータに空洞ができないようにするためには、データ保護機能を備えた3Dソフトウェア「ScanViewer」が有効です。
ScanViewerを使った3Dスキャンのプロセスは、次のようになっています。
1.対象物に大きなマーカーを付けて3Dデータを取得する。
2.「データ保護」をクリックして、残しておきたいデータを確保し、余計なデータを削除する。
3.小さなマーカーを様々な場所に貼り付け、3Dスキャナーで新しいマーカーを作成する。
4.大きなマーカーを取り除き、コンピュータ内の大きなマーカーを削除する。
5.大型マーカーによるデータ欠落を補完する。
6.「データ保護」を解除し、すべてのマーカーポイントを削除する。
この機能は、文化財を保護するためには欠かせない機能となっています。
Step1. 大小のマーカーの取付(パウダースプレーは不要)
Step2. レッドレーザーとブルーレーザーのスキャンモードを組み合わせ、3Dデータを効率的かつ正確に取得(10分程度)
Step3. 後処理による3Dモデルの生成(5分程度)
PRINCE 3Dスキャナーは、従来のハンディタイプの3Dスキャナーや構造化光式の3Dスキャナーと比較して、小さなもの(コイン)や大きなもの(飛行機)のスキャンに強い性能を発揮します。
木彫業界の品質管理や製品開発・設計に貢献します。